センター長挨拶

Director's Message

金属積層造形(AM)技術は、近年のデジタルマニュファクチャリングの進展によりもはや夢の技術ではなく、工業製品の製造方法のひとつとしてその地位を築きつつあります 。AM技術は従来の製造法では困難だった高機能化を可能にし、ものづくりのゲームチェンジャーとなるポテンシャルを秘めています 。

しかし日本国内での普及は遅れており、その背景には産業構造や文化的要因があると考えられています 。また、国内製造業は基幹産業に最適化された高度な技術を確立しており、これを全面的に置き換えることは技術的優位性の放棄につながります 。したがって、AM技術を既存の生産方式に組み込み、社会ニーズに適合した新たな製造モデルへ昇華させることが重要です 。

岐阜大学3次元積層造形活用技術開発センター(Additive Manufacturing Center for Implementation,Innovation, and joint Invention, G-ICAM)では、業種の垣根を超え、国内フロントランナー企業と連携したコンソーシアムを形成します 。その共創研究の成果を広く展開することで開発技術の社会実装を加速し、製造業の基盤強化を目指します 。
また、岐阜大学の特色である金型、航空宇宙、複合材料の各生産技術分野の研究拠点とも連携した活動を展開してまいります 。

関連業界の皆様には、国内に新しい価値を創出する本センターの取り組みにぜひご参画いただければ幸いです。

 

3次元積層造形活用技術開発センター
センター長 新川 真人

センターの概要

Overview of the Center

背景

 

積層造形技術(AM技術)は、近年のデジタルマニュファクチャリング分野の発展とともに工業製品の製造方法のひとつと位置づけられており、欧米では航空宇宙分野、医療分野、自動車分野等での活用が積極的になされています。市場規模は2032年には約1,030億ドルに達するとされており、マーケットとしての潜在能力も高く、従来の製造方法では不可能な製品の高機能化を実現でき、ものづくりのゲームチェンジャーとしての可能性を十分に有しています。

一方で、AM技術の広がりは極めて鈍く、一般には欧米と比較して周回遅れとも揶揄されています。国内の製造業は自動車産業が基幹産業であり、その産業構造は目的の製品品質を安定的に、かつ大量、安価に供給できるようになっています。このような業界の要求に対し、部品の直接製造技術としての金属AMの特徴は十分に発揮されておらず、国内において金属AMが十分に普及しないという現在の状況が発生していると考えられます。

センターの役割

まずは工業製品のマザーツールであり、国内製造業の国際競争力を支える金型を対象とし、国内トップ企業と金属AM、金型の基礎研究における国内トップの大学等研究機関によるオールジャパンのコンソーシアムを形成します。その成果を広く展開することによって、国内製造業の底上げを図り、岐阜大学が主導してAM技術の標準化を達成します。

期待する効果

  • 国内製造業の国際競争力向上への貢献
  • 業界を主導する体制構築への貢献
  • 岐阜大学内の生産加工系研究センター、国内研究機関、自治体および国内製造業との協働により、生産加工分野における国内有数の研究拠点の形成

センターの組織